2019年7月の天文情報

国立天文台の天文情報より、7月の天文カレンダーのご案内です!

7月天文カレンダー

  • 2日…半夏生(太陽黄経100度)
  • 3日…新月/皆既日食(日本では見られない)
  • 5日…地球が遠日点通過
  • 7日…小暑(太陽黄経105度)/水星が留
  • 9日…上弦
  • 10日…土星が衝
  • 15日…海の日
  • 17日…満月/部分月食(日本では一般に、南西諸島・九州地方・四国地方(東部を除く)・中国地方(東部を除く)で月入帯食)
  • 20日…土用の入り(太陽黄経117度)
  • 21日…水星が内合
  • 23日…大暑(太陽黄経120度)
  • 25日…下弦
  • 30日…このころ、みずがめ座δ(デルタ)南流星群が極大(見頃は極大を中心とする6~7日間の夜半過ぎ。1時間に6個程度。条件がたいへんよい)

順番に見ていきましょう。

半夏生(太陽黄経100度)

★半夏生(はんげしょう)は雑節のひとつで、半夏(烏柄杓)という薬草が生えるころです。かつては夏至から数えて11日目となっていましたが、現在は黄道100度の点を太陽が通過する日となっています。

新月/皆既日食

★陰暦(太陰太陽暦を含む太陰暦)二日までは月はほとんど見えないので、陰暦三日ごろの月(三日月)が新月(しんげつ)となる。

★日食(にっしょく)は、月が太陽の手前を横切るときに月によって太陽が隠される現象です。月と地球の公転軌道が楕円のため、地球から見て月のほうが大きく見える位置のときに起こる日食は太陽全体が隠される皆既日食、逆の場合は太陽がはみ出して細い光輪状に見える金環日食と呼ばれます。また、太陽が部分的に隠されることを部分日食と呼びます。

地球が遠日点通過

★遠日点(えんじつてん)というのは、惑星の公転において太陽から最も遠くなる点です。地球が遠日点を通過するときの太陽との距離は約1億5200万kmです。

小暑(太陽黄経105度)/水星が留

★小暑(しょうしょ)とは二十四節気の第11で、梅雨明けが近づき、暑さが本格的になるころとされています。小暑あるいは大暑から立秋までの間が暑中で、暑中見舞いはこの期間内に送ります。

★水星が留というのは、惑星が止まっているようにみえることです。地球から見た時、惑星が恒星を背景として西から東ではなく、東から西に動いているように見えることがあります。これを逆行と呼び、順行から逆行へ移るとき、逆行から順行へ戻るときの止まっているように見えることです。

上弦

★上弦(じょうげん)とは、新月ののち次の満月の前までの間の月(の形)。月の右半分側が、弓のつるに当たる方を上にして見える。

土星が衝

★土星が衝というのは、地球から見て土星が太陽と反対の位置にある状態で、もっとも地球からの距離が近くなるため明るく大きく見え、一晩中観察を楽しめる時です。

部分月食

★月食(げっしょく)は、地球が太陽と月の間に入り、地球の影が月にかかることによって月が欠けて見える現象です。すべての部分が本影(地球によって太陽が完全に隠された部分)に入る場合を皆既月食、一部分だけが本影に入る場合を部分月食と呼びます。

土用の入り

★土用の入り(どようのいり)は、五行に由来する暦の雑節である土用の最初の日で、四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日前になり、1年に4回あります。

水星が内合

★水星が内合というのは、地球から見て水星と太陽同じが位置にある状態で、外合は水星が太陽より向こう側へある状態、内合は水星が太陽より手前にある状態です。外合、内合は地球より内側を回っている惑星にしかなく、地球より外側を回っている惑星の場合は単に合と呼びます。

大暑

★大暑(たいしょ)とは二十四節気の第12で、快晴が続き、気温が上がり続けるころとされています。夏の土用が大暑の数日前から始まり、大暑の間続きます。

下弦

★下弦(かげん)とは 満月から新月へいたる間の月。向って左半分 (東側) が輝いている。月の入りではその弦が下になる。

みずがめ座δ(デルタ)南流星群が極大

★みずがめ座δ(デルタ)南流星群は、みずがめ座の中心部のやや下方から流れる流星群です。その位置を中心に流星が出るだけで、そちらの方角にしか見えないわけではありません。また、この30日が極大日と言われる活発な日であるだけで、その前後の数日間も流星は見えます。ちなみに流星群はその星座のあたりを星が流れているのではなく、地球の軌道上を彗星が通ったときに残した塵が地球の大気圏にぶつかって、燃えているのが見ています!

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ルーペスタジオ