2018年12月の天文情報

国立天文台の天文情報より、12月の天文カレンダーのご案内です!

12月天文カレンダー

  • 2日…金星が最大光度
  • 7日…水星が留 / 大雪(太陽黄経255度) / 新月
  • 14日…21時頃、ふたご座流星群が極大(見頃はこの夜の夜半過ぎ頃。1時間に40個程度。夜半前に月が沈んだ後は条件がたいへんよい)
  • 15日…水星が西方最大離角 / 上弦
  • 22日…冬至(太陽黄経270度)
  • 23日…満月
  • 29日…下弦

順番に見ていきましょう。

金星が最大光度

★金星が最大光度(きんせいがさいだいこうど)というのは、もっとも金星が明るく見えるときでマイナス4.6等ほどに達します。太陽からもっとも離れる最大離角と、地球と太陽の間に入る内合の間のころで、欠けた金星が三日月のような形に見えます。

水星が留

★水星が留というのは、惑星が止まっているようにみえることです。地球から見た時、惑星が恒星を背景として西から東ではなく、東から西に動いているように見えることがあります。これを逆行と呼び、順行から逆行へ移るとき、逆行から順行へ戻るときの止まっているように見えることです。

大雪

★大雪(たいせつ)とは二十四節気の第21で、雪が激しく降り始めるころとされています。鰤などの冬の魚の漁が盛んになり、熊が冬眠に入り、南天の実が赤く色付くころとなります。

太陽黄経

★太陽黄経は太陽の通り道を360度で表した数字で、春分点という黄道(太陽の通る道)と天の赤道(地球の赤道をそらへ投影した線)が交差したところを0度としています。
つまり秋分点は太陽黄経180度ということですね。

お月さま

★上弦(じょうげん)下弦(かげん)というのはお月さまの満ち欠けで、どちらも半月のことです。
お月さまは新月の何も見えない状態をすぎると、右側から三日月になっていきます。だんだん面積が増えていって、右半分が輝いている状態の半月が上弦。そこから満月になり、また右側から暗くなってきます。そこで左半分が輝いている状態の半月までいくと、下弦。そして真っ暗になって、次の新月…というわけです。

ふたご座流星群が極大

★ふたご座流星群は、ふたご座の2等星カストルを中心に流れる流星群です。その位置を中心に流星が出るだけで、そちらの方角にしか見えないわけではありません。また、この14日が極大日と言われる活発な日であるだけで、その前後の数日間も流星は見えます。月が夜半頃に沈むので、今年の観測の条件は良好です。ふたご座流星群は、1月の「しぶんぎ座流星群」、12月の「ふたご座流星群」とともに「三大流星群」と呼ばれています。ちなみに流星群はその星座のあたりを星が流れているのではなく、地球の軌道上を彗星が通ったときに残した塵が地球の大気圏にぶつかって、燃えているのが見ています!

水星が西方最大離角

★水星が西方最大離角というのは、地球から見ているときに、水星が太陽から一番離れている位置となります。

冬至

★冬至(とうじ)とは二十四節気の第22で、北半球では太陽の南中高度が最も低く、一年の間で昼が最も短く夜が最も長くなる日となります。

日没後に観測できる惑星は火星だけになってしまいました。しかし、日の出前は水星、金星が楽しめ、下旬になると木星も観測できます。
寒いですが、早起きして惑星観測を楽しむのもいいですね!

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ルーペスタジオ