2018年5月の天文情報

国立天文台の天文情報より、5月の天文カレンダーのご案内です!

5月天文カレンダー

  • 2日…八十八夜
  • 5日…立夏(太陽黄経45度)
  • 6日…このころ、みずがめ座η(エータ)流星群が極大(見頃は極大を中心とする2~3日間の未明。1時間に5個程度。月の影響があり条件が悪い)
  • 8日…下弦
  • 9日…木星が衝
  • 15日…新月
  • 21日…小満(太陽黄経60度)
  • 22日…上弦
  • 29日…満月

順番に見ていきましょう。

八十八夜

★八十八夜(はちじゅうはちや)は雑節のひとつで、立春を起算日(第1日目)として88日目(立春の87日後の日)にあたります。「夏も近づく八十八夜♪」で始まる歌に「茶摘」という題名がついているように、八十八夜に摘んだお茶は上等なものとされ、この日にお茶を飲むと長生きするともいわれています。

太陽黄経

★太陽黄経は太陽の通り道を360度で表した数字で、春分点という黄道(太陽の通る道)と天の赤道(地球の赤道をそらへ投影した線)が交差したところを0度としています。
つまり秋分点は太陽黄経180度ということですね。

立夏

★立夏(りっか)とは二十四節気の第7で、春分と夏至の中間。昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、この日から立秋の前日までが夏となります。期間としての意味もあり、この日から次の節気の小満前日までが「立夏」の期間とされています。

みずがめ座η(エータ)流星群が極大

★みずがめ座η(エータ)流星群群は、みずがめ座の中心部から流れる流星群です。その位置を中心に流星が出るだけで、そちらの方角にしか見えないわけではありません。また、この6日が極大日と言われる活発な日であるだけで、その前後の数日間も流星は見えます。この日は下弦の明るい月が出ているため、条件の良い空で1時間あたり5個程度と予想されています。ちなみに流星群はその星座のあたりを星が流れているのではなく、地球の軌道上を彗星が通ったときに残した塵が地球の大気圏にぶつかって、燃えているのが見ています!

お月さま

★上弦(じょうげん)下弦(かげん)というのはお月さまの満ち欠けで、どちらも半月のことです。
お月さまは新月の何も見えない状態をすぎると、右側から三日月になっていきます。だんだん面積が増えていって、右半分が輝いている状態の半月が上弦。そこから満月になり、また右側から暗くなってきます。そこで左半分が輝いている状態の半月までいくと、下弦。そして真っ暗になって、次の新月…というわけです。

木星が衝

★木星が衝というのは、地球から見て木星が太陽と反対の位置にある状態で、もっとも地球からの距離が近くなるため明るく大きく見え、一晩中観察を楽しめる時です。

小満

★小満(しょうまん)とは二十四節気の第8で、万物が次第に成長して、一定の大きさに達して来るころとされています。麦畑が緑黄色に色付き始めるころで、沖縄では次の節気と合わせた小満芒種(すーまんぼーすー)という語が梅雨の意味で使われます。

いよいよ惑星が本格的に楽しめるシーズンが到来しました。5月9日には木星が衝を迎え、日没から日の出まで、明るい木星を楽しむことができます。1日と28日には、満月と木星が並んで輝いています。
明け方には土星と火星が上がっています。特に火星は今年7月の最接近を前に明るく輝いていて、とても見ごたえがあります。
天体望遠鏡をお持ちの方は、ぜひ今年の惑星たちを楽しんでください。

この記事を書いた人

ルーペスタジオ